CDP:Latency-based Routingパターン
提供:AWS-CloudDesignPattern
地域によりWebサイトを変更
目次 |
解決したい課題
グローバル展開している製品の情報をWebサイトで配信する場合、ブランディングのために全世界から同じURLでアクセスさせたい。通常は、CDNを利用することで各地域のキャッシュサーバーを用いて情報提供を行うことが一般的である。
しかし、静的サイトの場合はキャッシュが有効利用できるが、動的なサイト(検索機能など)の場合は、キャッシュ利用に制限が生じる。
クラウドでの解決/パターンの説明
Webサイトを構成するサーバー群を各地域に用意しておき、同一のコンテンツを保持させておく。次にクラウドのDNSサーバーに、利用したいDNS名を登録し、この1つのDNS名に対して各地域に存在する複数のWebサイトを参照する。さらに、それを地理的に近いWebサイトを返すように設定する。
Webサイトへの利用者からのリクエストに対して、DNSサーバーは、もっともレイテンシの小さいリージョンへと自動でルーティングするため、エンドユーザーはレイテンシの少ないWebサイトを利用できる。
実装
Route 53の、レイテンシーを用いて最適なリージョンを選択するレイテンシーベース・ルーティング機能を利用して実装する。
(手順)
- 配信先の各リージョンに、EC2、ELB、RDS等を用いてWebサイトを構築し、コンテンツを配置する
- CMSの配布機能、rsync、GlusterFSのGeoReplicationなどで、各EC2のコンテンツを同期する
- Route 53にDNSレコードを作成する。この際、Routing PolicyをLatencyにし、各リージョンに置いたWebサイトごとにレコードを作成する。
構造
利点
- 動的なWebサイトであっても、グローバルの各地域からレイテンシを少なくコンテンツを提供できる
注意点
- 各Webサイト間のコンテンツの同期には、CMSの配布機能、rsync、GlusterFSのGeoReplicationなどの工夫が必要となる。
その他
- Cache Distribution, Latency-based Originなど参照すること。