CDP:Sorry Pageパターン
提供:AWS-CloudDesignPattern
バックアップサイトへの自動切り替え
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解決したい課題
プログラムコードの不具合や、サーバー/ネットワークの過負荷/障害などが原因で、Webサイトにアクセスできない場合がある。また、大規模なシステム改修時やセキュリティインシデント発生時に、一時的にWebサイトを閉鎖したい場合がある。
このような場合、サイトの訪問者がWebサイトにアクセスできなくなると顧客体験の悪化につながるため、代替となるコンテンツを表示させたい。
クラウドでの解決/パターンの説明
クラウドでは、低コストで信頼性の高いインターネットストレージを用いて静的サイトをホストできるので、Sorry Pageや静的ページだけで構成されたバックアップサイトのホスティングには最適である。
また、クラウドで提供されるDNSサービスで提供されるヘルスチェック機能(指定URLへのアクセス可否の検知機能)を用いると、メインサイトにアクセスできなくなった際に、自動的にバックアップサイトに切り替えるよう設定できる。
実装
DNSサービスであるRoute 53 のフェイルオーバー機能と、S3 のウェブサイトホスティング機能を組み合わせて設定する。
- Sorry Pageやバックアップサイト用コンテンツを、S3にアップロードする。
- S3で静的ウェブホスティング機能を用いて、バックアップサイトを外部公開するよう設定する。
- Route 53で、メインサイトをプライマリのフェイルオーバーリソースセットとして登録し、S3をセカンダリのフェイルオーバーリソースセットとして登録する。
- Route 53のヘルスチェック機能を用いて、メインサイトの監視設定を行う。
構造
利点
- S3およびRoute 53を利用することで、低コストで耐久性が高く運用負荷のないバックアップサイトを容易に構築できる。
その他
Route 53のヘルスチェックは、レイテンシベースのルーティングおよび重み付きラウンドロビンをサポートしている。そのため、複数リージョンで構成されたグローバルなシステムの場合でも、一部の地域のみSorry Pageを出すような仕組みを構築できる。